編(アム)

オーストラリアでソーシャルワーカーになった中年の話

転職や~とモラハラな私

ということで転職が決まりました!

 

今は児童保護のケースマネジメント職ですが、次からは難民受入のケースマネジメント職です。サンシャインコーストから引越すことになりました。ビーチがセルフケアに効くとわかった瞬間に、ビーチのないまちに引越しです…!

 

引越しめんどくせー&現職を去るのが寂しい:新しい仕事ワクワク!=5:5です。

 

6月末で現職の契約が終わるのですが、そこで延長しないと決めたのが私ともう1人。そのもう1人もアジア出身で英語が第二言語この投稿で「ケースロードが少ないくせにノビノビやってるチームマイト」と言っていた人です。

 

この人、ケースロードが私の半分くらい(私のベストマイトのほぼ1/3)、「太陽が必要だ~」と言いながら仕事中に30分くらい行方不明になる、4か月経っても「私まだ仕事始めたばかりで全然わかんない!」を連発して周りを不安にさせる、同じ質問・話を何回も別の人にそれぞれするので「あれ?私のアドバイス無視されてる?」という気分にさせる、と、同じ給料をもらっているのに何なんだこいつは?状態だったのです。

 

そのイライラが背景にあったところ、とあるチームミーティングでチームリーダーに「あんた今日の会議の準備できてんの?」と聞かれた際、そのマイトは「え?私何かしないといけない?」と聞き返し、優しいチームマイツに「マニュアル見て」「あれもこれも用意して」「こういう情報も必要」とアドバイスをもらいまくり、全部ポカーンと聞いているので私はかちーんときて「あんた!私と一緒に!先週この会議についてのトレーニング受けたやないかーーー!!!!」と突っ込んでしまったのです。そう、ちょうどその前の週に、当該の会議に関するオンライン研修があり、その人と私は一緒に参加していたのです。

 

しかし後日、そのマイトに呼び出され、駐車場で話していると泣き出してしまったのです。「私は既に自分が何もわかっていないことで自己肯定感が低くなっているのだ、だからチームマイツにはサポートして欲しい。あんたのツッコミのようなものはチームリーダーの仕事で、あんたがするのはお門違い。私は研修を受けたりマニュアルを読んだりして身に付くタイプじゃなくて、実践しないと頭に入らない」と言われ、「ほな研修一切受けるなー!」という言葉が喉元まで来ているのをぐっと抑え、「ごめん、全然学んでないのを見てイライラしちゃった」と言ったら「それはあんたの問題じゃない、私の問題!!!!」と返されました。確かに!!!!

 

本人は(全然そうは見えないから余計イラついたんだけど)何もわかっていないことで苦しんでいたらしく、何か、私よりオーストラリアに長くいるしパートナーもオーストラリア人だし、英語のリスニング力は私よりあるんかなと思っていたので、そこまでわかっていないという想定ができていなかったなと反省しました。マイト、何にもわかってませんでした。何なら上述のトレーニングは週に1つだけ選んで参加するのに、2つ参加してましたから。それくらい何もわかっておらず、周りから何を言われてもまだわからず、「こないだ研修受けてたやん」と言われてもどの研修なのかわからず、そんな状態でよく、、、毎日オフィス来てたね、、、と。

 

この案件は結構私の中でぐっと来ました。大体オーストラリアに来てから、私は自分が被害者になることが多く(マイクロアグレッションのね)、加害者になり慣れていなかったので。そしてソーシャルワークを学び、他人が私が言っていることを理解できない場合、それは(私のアクセントの問題か、もしくは)相手がわかる言葉を私が使っていないからということを学びました。世の中には色んな人がいて、どんな能力・態度・振舞いでも、その相手の背景にあるものに鑑み、本人の尊厳を尊重しなければならないということ……を、仕事相手についてはわかっていたけど、仕事仲間についてはすっかり抜け落ちていたなと気付かされました。

 

私は結構のろまな幼少期を過ごしていて、瞬発力のなさや周りの見えてなさで蔑まされる側だったのですが、大学を卒業してからは仕事上において「頑張れば大抵のことはできる」能力を身に付けました。いや、仕事だから嫌なことを仕事にしなければいいだけなので、苦手なことから距離を置いただけとも言えますが。だから精神面では「私なんか」スピリットが抜けず、それが結構部下への不満につながっていたところがあります。「私なんかでもできることを、何でこの人はできないのか?」と。これは本当に良くない!私はめっちゃ優秀であることを認めないと、他人への期待値が不必要に高くなってモラハラパワハラになってしまう!という気付きがあってから、またソーシャルワークを学んでから、部下の方々にはそれぞれのヒストリーと能力と学びのペースがあり、それを尊重してゼロベースで期待せず接するねんで!という態度をもって働くようになっていました。が!同僚に対してその精神を持つことをすっかり失念しておりました。誠に申し訳ありません。

 

というわけで、同じチームからアジア人2人が抜けるということで、引き続き現職は人材不足に悩むようですが、私は「難民と働くのが夢やったんやぁ~」を印籠として、色んな人にヘコヘコしながら退職に向けて準備する次第です。